- 葬儀について6-2
-
前回、忌明け後の初盆についてお知らせしましたが、今回はその続きでお話ししましょう。
原則、宗派や地域により初盆のやり方は異なります。
まずは宗派。天草には4大宗派があり、比率から言うと禅宗(曹洞宗)が檀家・寺院共に多く、全体の約6割を占めます。ついで浄土宗で上島や下島の牛深区が多く、約3割以上の檀家があります。次いでは浄土真宗の西本願寺派と大谷派(東本願寺)の門徒がおられますが、全体の1割未満でしょうか。天草外の地域では、浄土真宗の西本願寺派が1番多くなります。天草4大宗派の残りは、日蓮宗になりますが、寺院の数も少なく檀家さんも数えるほどです。
さて、初盆のやり方ですが、お供えの仕方はどの宗派もほぼ同じですが、初盆期間の段飾りやその後のやり方が若干異なります。曹洞宗と浄土宗そいて日蓮宗は、今では若干少なくなりましたが盆提灯や盆灯篭、そして15日の夜にかけてのお参り、その後は精霊船を流しに河川や海に家族中で行って、新仏様を送ります。浄土真宗では、段飾りは原則せず仏壇を中心に飾ります。仏壇は、ご先祖様の戻って来られたときの家になりますので、その仲間入りをされた新仏様が最初で戻って来られるように、新仏様の位牌を1番前に置き、皆さんが参られるようにしておきます。その後は、家族で思い出話などに花を咲かせて、見送りは墓所で済ませます。
地域にも寄りますが、天草の上島と下島では少しづつ、そのお寺や地域の昔からの風習で、やり方は違ってきますが、基本は上記に述べたやり方になります。ただ近年は、初盆さえ行わず普段のままでそのままされる家もありますが、やはり新仏様のためには、何かしらされたがいいでしょう。いつもより、ちょっと豪勢に供物をあげるとか、いい線香をたかれるとか、故人の好きだったものを供えるとかなどでも構わないと思います。