- 葬儀について8-1
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いよいよお盆が始まりました。
本日の13日から14日・15日までが一般的ですが、16日や17日までの地域もあります。またお寺によってでも違いがあり、盆とはそこの風土や歴史によってもやり方も異なってきます。ここでは、天草地方の昔からのやりかたをお伝えしましょう。
天草地方は、熊本県に属していますが、明治の初期は長崎県に属していました。そのために長崎県の風習ややり方が若干なりとも影響しています。例えば、墓所での花火や精霊船などです。近年はお寺の人出不足もあり、墓所での花火はすることがなくなりましたが、昔は夜中まで派手な花火がなされていました。今の墓所はさみしいものです。また南部の地区では、鹿児島に近いのでそちらの風習が少なからずとも行われています。つまり天草は3県の要素が入ったお盆なのです。
よく野菜のキュウリを馬に、ナスを牛に似せて足を箸でつくって、仏壇の前に置いたりするのをTVなどでは見ますが、あれは関東や関西、東北が多い風習です。九州では特に天草では、野菜のみじん切りを据えたりする地域もありますが、ほとんどの地域はそれはせず代わりに精霊船を用いて、13日にお越しになられたご先祖と14日に家族で過ごし、15日の晩または16日の明け方(潮の満ち引きでことなります)にお送りします。その際に、果物やお菓子を一緒に添えて流すのです。
今年は潮が悪く、小潮で昼(正午)が満潮なので引き潮のピークは、3時くらい~5時くらいまでの日中になります。夜に送るのが理想ですが、潮加減でどうにもなりませんね。自然に逆らって夜間に送るのは構いませんが、戻ってくる可能性が高いです。ですので、引き潮時にがベストでしょう。